野菜ジュースを飲む vs 野菜を食べる 栄養素から比較してみた

野菜といえば、忙しい現代人にとってとかく不足しがちなもの。短時間で効率的に野菜を摂取して、ビタミンを補給したい!という悩みは誰しも抱えるものですよね。毎日お手軽に飲める「野菜ジュース」を飲むのと、実際に野菜を調理して食べるのとでは、一体どちらが効率的に野菜を摂取できるのでしょうか。今回は、気になる両者を比較してみようと思います。

野菜ジュースを飲む

野菜ジュースといえばお手軽な栄養補給の代名詞。様々な野菜や果物をミックスしたジュースにすることで、いつでもどこでも栄養補給できるのが嬉しいですよね。緑黄色野菜や淡色野菜など、種類が豊富なのも魅力です。ここで思い浮かぶのが、一体どんなものが野菜ジュースとされているの?という疑問ではないでしょうか・・・

そもそも「野菜ジュース」って?

野菜ジュースと一般に呼ばれているのは市販品のことなんですね。実は市販の野菜ジュースには特に細かい基準はなく、野菜汁のみ、または食塩を添加したもので果汁(野菜汁)100%のものを指して「野菜ジュース」としています。

自家製の野菜ジュース

もう一つの野菜ジュースは、生の野菜を使って、自宅で作るものです。
それでは、市販の野菜ジュースと自家製の生野菜ジュースではどんな違いがあるのか、さらに詳しく見ていってみましょう。

 

市販の野菜ジュースを飲む

お手軽に飲める市販の野菜ジュースですが、気になるのはやはりその栄養価です。

市販の野菜ジュース気になる栄養価

市販の野菜ジュースでは、野菜をジュースに加工する際に加熱処理を行うため、ビタミンCや食物繊維、酵素などは減少してしまいます。その一方で、カルシウムやカリウムといったミネラルは減少せず、リコピンやβ–カロテンなどは野菜ジュースから摂るほうが生の野菜から摂るよりも吸収効率が高いのです。

野菜ジュースの意外なメリット

実は、リコピンの場合野菜ジュースから摂取すると吸収率が3.8倍、β-カロテンでは吸収率が1.5倍になるという研究結果もあります。栄養素によっては生の野菜を食べるよりも効率的に摂取できるという点は抑えておきましょう。

市販の野菜ジュースで気をつけたいポイント

と、ここまでは市販の野菜ジュースのメリットばかりでしたが、当然注意しなければならないポイントも。市販の野菜ジュースでは口当たりを良くするために野菜の他に果物を多めに入れていることがあります。そのためジュースに果糖が多く含まれてしまい、カロリーオーバーの原因となってしまうことも。市販の野菜ジュースを選ぶ際には「砂糖不使用」のものを選ぶといいでしょう。

 

自家製の野菜ジュースを飲む

いつでもどこでも手に入る市販の野菜ジュースを活用するのも一つの手ですが、せっかくだから野菜を使って自家製の野菜ジュースを作ってみたい!という方も多いのではないでしょうか。

自家製野菜ジュースのメリット

市販のジュースと異なり、自家製野菜ジュースの場合は自分でジュースのレシピを調整できるのがメリットですね。自家製ジュースなら野菜や果物の配合を調整することで、糖分や栄養素のバランスもコントロールできます。

つまり、ビタミンCや酵素は摂ることが可能です。とは言え、食物繊維に関しては、ジューサーを使った場合にはほぼ「カス」として捨てられてしまいます。ミキサーを使用した場合には、飲みにくさはかなり残るものの、摂取は可能です。

自家製の野菜ジュースで気をつけたいポイント

自家製野菜ジュースといえばフレッシュな味わいが楽しめるのが嬉しいものです。ですが、新鮮なぶん傷みやすく風味が落ちやすいので、作り置きせずに早めに飲むようにしましょう。また、生野菜を使っているため、衛生面でも注意が必要です。野菜ジュースを作る際には、野菜の表面をよく洗い、土などの汚れを落とすよう気をつけましょう。さらに野菜を丸ごと使うので、残留農薬も気になりますよね。使用する野菜は生産地情報が明らかなものを使うのがオススメです。

 

野菜を食べる

お手軽野菜ジュースも便利なものですが、やっぱり野菜は素材の味を楽しみたい!という方も多いでしょう。野菜を調理して食べる複数の調理法について、その栄養素とともに検討してみました。

煮て食べる

煮物など、野菜の調理法としてはポピュラーなこの方法ですが、ビタミンC、葉酸、カリウムといった栄養素は水溶性のため、煮るうちに野菜から溶け出してしまいます。これらの栄養素を含む野菜(キャベツ、アスパラガス、たけのこなど)を煮て食べる時は、スープまで丸ごといただくのが望ましいようですね。

炒めて食べる

こちらも日頃野菜を食べようとするときにお馴染みの調理法です。お肉などと一緒に野菜炒めなどにすると無理なく豊富な種類の野菜を食べられます。野菜に含まれる栄養素の中では、特にβーカロテンが脂分と一緒に摂ると吸収率がアップします。βーカロテンを豊富に含む人参やほうれん草、ブロッコリーなどは炒めて食べるのが栄養の摂取には効果的だと言えます。

蒸して食べる

素材そのものの味わいを楽しむのに適しているのが蒸し野菜。野菜を蒸して調理する場合には水をあまり使わず調理できるので、ビタミンC、葉酸、カリウムといった水溶性の栄養の流失を最小限にすることができます。蒸し野菜は、旬の野菜の味わいを楽しめるだけでなく、栄養面でも嬉しい調理法なのです。

揚げて食べる

ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKは脂溶性ビタミンとして知られています。これらはニンジン、カボチャなどの緑黄色野菜に豊富に含まれている栄養素です。

これらの野菜に含まれるビタミンは揚げると溶け出してしまいます。そこで、衣で包んでフライや天ぷらにすると栄養が逃げないよう工夫するのがオススメです。

 

野菜は食べるべき?飲むべき?

では実際野菜ジュースを飲む場合と野菜を食べる場合では、どちらの方がより効率的に野菜の栄養素を摂取できるといえるのでしょうか。

野菜を飲むなら、どっちのジュース?

先ず、野菜を飲むのであれば…と限定した場合、市販の野菜ジュースでは衛生面の観点から野菜の加熱処理をおこなっているため、熱で壊れてしまうビタミンなどは減少してしまいます。ですが、生野菜以上に摂取可能なビタミンも残っていることが分かりました。

一方、自宅で新鮮な野菜を使って作る自家製野菜ジュースでは加熱処理を行わずに野菜本来の栄養素を摂取することができるのがメリットです。ジュースの作り方によっては、食物繊維はほぼ取れないことが分かりました。

つまり、日ごろから野菜不足を解消するために飲むのであれば、自家製野菜ジュースに軍配が上がりそうです。

野菜を食べる、 栄養素は丸ごと取れるのか

野菜を食べるに関しては、ご覧の通り普段おなじみの調理法でも、野菜の栄養素を逃してしまうことは多いようです。つまり、野菜から効果的に栄養を摂ろうとする場合は、その野菜の栄養素や調理法には十分気をつける必要があるということがお分かりになったのではないでしょうか。

子供の頃から見慣れた食卓の様子を思い出してみると、旬の野菜を使った調理法で時期に適った献立が多いことに気が付きます。どう調理して食べたら、効率よく栄養を吸収できるか、ジュースなどが存在しなかった時代からの自然の知恵かもしれません。

 

まとめ

お手軽な反面、デメリットもある市販の野菜ジュースですが、必要な栄養素によっては野菜そのものを食べるよりも効果的に栄養補給ができるというメリットもあります。

また、野菜ジュースを使って栄養素を摂取する場合には、多少手間はかかりますが自家製のものの方が栄養価は優れているようです。野菜は他の食品と一緒に食べることで、より栄養が吸収されやすくなるのも事実。日頃の食生活でも無理なく野菜を取りいれていくのが一番であるということを忘れてはならないでしょう。

食べるのがよいか、飲むのがよいか、2者択一ではなく『野菜を食べることを主体』にしつつ、手軽に利用できるものは時に応じて生活に組み入れる……こんな柔軟さが野菜の栄養を効率よく摂取できるのかもしれません。